職業上の義務

ここ5年くらいは声も交わしていない山口二郎・法政大学教授が24日に発した言の葉に、同感の意を強くしたひとりだ。
場は「立憲デモクラシーの会」の記者会見席で、安保法制全法案の撤回を要求した声明に共同代表を務める彼は、<学問の観点からする同法制批判は職業上の義務と考える>と言い切っていた。
学才はもとよりあらゆる叡智で彼我の差を認め先往く影も追っている身には、あえて併せ今ひとつ、安倍首相に近い自民党議員でつくる勉強会「文化芸術懇話会」での報道機関威圧発言に激しく異論を唱え、私なりの職業上の義務はその一点にこそ集約されていると宣したい。
権力の動向を注視し抑制すべきは声高に糺す本質的なメディアの役割を意識的に逸脱しがちな現状もあながち、否定はできない。
外部のタレント・コメンテーターに依拠することで話題から逃れてきたのが、監督官庁下にあるテレビ・ラジオ業界の大きな側面だろう。
ゆえに一層、いわゆる外タレほかが長年にわたり重用され、内部とのあらぬ齟齬や軋轢を生む。
<マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番>とのたまう一部の立法府諸氏の選び手は国民なら、憲法が保障する言論や表現の自由を守るべき最前線が市井に疎んじられるマスコミだったら、と思うだけで心が萎え身も縮む。
広告料収入に見合うスポンサーうんぬんは先週放送分の私のラジオ番組コーナーで、いみじくも予見している。

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