こどもの日・強風

日米開戦直前の1941(昭和16)年11月生まれが、数え5歳を迎える年のこの日の午前、札幌を2ヶ所で大火が襲った。
類焼を危ぶみはじめた父母に導かれ数百メートル先の道端から、ときに一人で、紅蓮の炎に舐めつくされる自宅方向をなすがまま見つめるだけ。
運び出せた家財道具とてわずか、縁戚の住まいに向うリヤカーの荷台に座り見上げた月は冴えわたり、心の不安を浮き立たせ、あすの希望は沈めていく。
幾星霜が移ろう中で両親を黄泉へ送り、災禍から70年近くが刻まれようとしている。
戦後70年は、この綴り手にとって同時代を生きてきた証しの半面、地域社会の安寧と国家の平和を念じる痛切な真理と言い切りたい。

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